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こんにちは。
この間、愛媛の観光学で講師をしました、ヤマモトです。

50分で3コマのボリュームだったので、観光学をいろいろ調べてみたのですが、
これからの観光業、というのは正直なかなか大変ですね。 
一地方にならない、観光戦略を3つのポイントにまとめてお伝えしましたので、
一部を共有させていただきます。 
<0>.情報網と交通網の発達で、わざわざそこに行かない時代。


これから観光業というのは、どんどん激化するのでは、と思います。
それは、「情報と交通網の発達で、わざわざそこに行かなくても良いから」です。


僕は今年で25歳なのですが、小さい頃から家にテレビがあり、
「世界不思議発見」とか、「世界の車窓から」とかよく見てました。

だから、テレビだけで満足した、という訳ではなくて、
むしろ
「こんなところ、行きたいなー」
と思うことの方が多かったです。

一見すると、テレビの影響で旅行者は増えそうですが、
「テレビに出た観光地」
に一極集中するのは目に見えている訳で。

むしろ、テレビやインターネットの影響で、
観光地のハードルは上がります。
ちょっときれいな景色、くらいでは徐々に集客が難しくなります。




<1>.交通網の発達は、弱い観光地を淘汰。

LCCの発達で、恩恵を受ける観光地は多かったと思います。
しかし、LCCは諸刃の剣で、他の観光地にも行きやすくなりました。

時期によっては、国内旅行と海外旅行の金額が
あまり変わらないことがあります。
国内旅行でも、沖縄や北海道の航空料金も安くなりました。

同じくらいの金額、同じくらいの時間なら、
より非日常を味わえるところに行くのではないでしょうか。
つまり、これまで多少観光要素が少なくても、近いから行っていたところが、
これからは、徐々に他のところに取って代わられるように思います。




<2>.だからこそ、クチコミを利用すれば

近年、ボリビア(南米)のウユニ塩湖が、人気です。
ボリビアは日本からだと、飛行機の直行便はなく、アクセスしにくいです。

もともとはごく一部のバックパッカーの間で人気だったのですが、
近年ウユニ塩湖への旅行者数が延びており、
特に、大学生の卒業旅行先でも選ばれるようになりました。

旅行者数を延ばしたのは、ずばりSNSでした。

だから旅行者に情報発信させる事が必要だと思います。
(今だと、テレビに出る事はなかなかむずかしいものの、SNSだと手軽にできます。)




<3>.それでも、観光地自体の魅力は大事。

とはいえ、クチコミを取るためには結局は、その観光地自体の魅力です。

アミューズメント要素なのか、固有要素なのか、すごく大事な気がします。
ウユニ塩湖は、鏡面反射を見られるのがここだけだったため、すごく人気です。

日本の地方固有要素はどうでしょうか。
東京を真似た、地方都市のまちづくりでは、日本の原景は失われつつあります。
また、本来観光産業になりそうなものも、利便性を追求し廃れてしまう文化もあります。

観光地をアミューズメント化はどうでしょうか。
本来その土地のもつ文脈とは関係ない、観光資源ができる一方で、
「あれ、これ真似したらすぐできるんじゃね。」
的なもの、すごく増えてます。




<4>.観光地化するのか、しないのか。

結局最後は、どれだけその土地で観光に対してやりたい人がいるのか、が大事だと思います。
言い換えると「昔から観光を生業にしていた人がどれだけ多いのか」ということでも、
良いかもしれません。

観光地化しなくても、地域経済が生き残る道はあるかと思います。
もしかすると、観光地化する、ということはある種利便性を捨てる事かもしれません。