嫌いとかではないんだけれど、中国に対しては苦手意識がある。
僕は昔から年上の人と話す機会が多く、また工学部だったため、モノづくりの人が非常に多かった。親も製造業だ。
その中で、「中国人は信用ならん」という話をよく聞いた。
「よくパクる」というイメージ。
不動産屋に入ってもそれは同じだった。
「生活マナーが悪い」などだ。
確かに、いつも怒った様に話すイメージがあるし、生活マナーは守られないイメージがある。
ネットでも、たくさん情報は見るしね。
でも、個人個人でみると、「そうだっけ」と思うこともある。「意外といいやつ」が多い。日本にきている子だからなのかもしれない。
わからないので、上海に行ってきた。
なんかださいフレームついてるけど、めっちゃ静か。電気かな、気になる。道路沿いでも、結構快適。
なお、バイクは静かでも、クラクションはいっぱい鳴らす。
次に驚いたのは、情報統制がすごいこと。
FacebookやLINE、googleが使えない。
出国2時間前に気づき死ぬかと思った。
(関係者の皆さんのおかげで、なんとかなった。お客様にも社員にも本当に感謝。)
あと中国人は、親切だった。
電車で押しのけてる人はいるけど、まあ日本より少し多いくらい。
反日のイメージあったから怖かった、というのが正直なところだけど、意外とみんな親切。
僕は、まずホテルにつけず、いきなり迷子になった。
おじいさんに道聞いたら、英語喋れないながら、めっちゃ教えてくれた。
(結果、道はすこし間違っていたのだけれど笑)
何にも考えず、ガイドマップも持たず、蘇州という上海から新幹線で1時間ほどのところに行ったときも、
「この辺でなんか面白いとこ、ないですか?」
と聞くと、バスのお兄さんが呆れながらも、いろいろ教えてくれた。
たまたま入ったカフェでも、店員さんよっぽど暇だったのか
「東京からきたのか」
「どんなところか」
「恋人はいるのか」
とか諸々聞かれた。めっちゃフレンドリー。
新陳代謝がすごくいいので辛いもの食べると、死ぬほど汗が出るのだけれど、店のおばさんには笑われた。
向こうは英語喋れず何言ってるか分からないのだけれど、とりあえずいじられてるんだなと。危うくもっと辛いものを食べさせられかけた。
思い立って朱家角という村に行ったことは、めちゃめちゃいい思い出だ。
着いて歩いてみたら、すごくいい村だったので、泊まることにした。宿を探した際、声かけるひとは、ことごとく、みんな英語を喋れない。
困っていたら、おばさんがおばさんを連ね、最終的には、サミーとい女の子が出てきた。
「オッス、おらサミー。困った事あったら、聞いてくれ。」
と言わんばかりの、男勝り、そして面倒見の良さだったサミー。唯一英語が話せた、本当によかった。ありがとう、朱家角の孫悟空。
結局、サミーの知り合いのおばさんの持ってる宿に泊まった。狭小住宅を独り占め。3400円。相場から安いのか高いのかわからなかったけど、前日まで、安宿だったし、気にしないことにした。おばさんは終始ほくほくしてた。気にしないことにした。
何よりめちゃめちゃ良い宿だった。もう一度泊まりたい。多分。
宿屋のおばさんは、相変わらず中国語しか話せず、終始ジェスチャー。なんだか互いにおかしくなって笑っていた。
飲食店もやっているようで、前通る度、何か頼んで行きなさいよ、と言われる。
おばさんは中国語しか喋れないので、何て言ってるかは分からないけど、そんな雰囲気だった。めっちゃフレンドリー。
飲み屋で聞いたけど、朱家角は2年で土地の値段が2倍になったそう。観光客の間では、よく中国のヴェネツィアと言われる水の都だ。だけど、僕がいいなと思ったのはアーティストがいて、リノベーションされた民宿が各所にある村なところ。路地があって狭小住宅があって、すごく素敵。たまらん。
そんなこんなで、いろいろあった上海だけれど、人は優しいし、街並みも好きな場所もある。
もちろん、優しい人ばかりではないと思うけれど、それは日本人だって変わらない。僕は、中国人が日本人と同じくらい、苦手じゃなくなったな、と思う。
ここ25年で、ちょうどモノづくり大国の座をじわじわ中国や韓国にとって代わられた時期と重なっており、そんな中、僕は育ってきた。
だから、という訳ではないが、中国にはどことなく苦手意識があるのもうなずける。
人種とか、そんな苦手意識も、一度無視して飛び込んでみた今回の旅には、たくさんの発見があった。
(こうやって記事にして、自己顕示欲を満たさなければ、次の苦手に挑戦できないのである。)